24歳で6億円の詐欺に遭いました。25歳の今、なんとか生き延びています。 信じていた人に裏切られ、さらに追い打ちをかけるように別の詐欺にも遭いました。 この経験を通じて学んだ、詐欺の実態と対処法を全て公開します。
1. 6億円詐欺被害の全貌
私が詐欺に遭った総額は、正確には6億4000万円です。内訳は以下の通りです:
詐欺被害の内訳
- 20歳:ビットコインマルチ - 4000万円
- 23-24歳:キッチンカー投資詐欺 - 5億円
- 24歳:共同経営詐欺(フィリピン) - 4000万円
- その他の詐欺 - 6000万円
⚠️ 衝撃の事実
2000万円以上の詐欺被害で警察に行っても、逮捕した犯人から返ってきたのは1万円程度。 弁護士に訴訟を依頼すると100万円以上の費用がかかり、5億円の詐欺なのに警察は2年間動きませんでした。
2. 最初の詐欺:ビットコインマルチ(20歳)
詐欺の経緯
20歳の時、ビットコインがまだ10万円程度だった頃、変なマルチ商法に巻き込まれました。 若さゆえの無知と、「簡単に稼げる」という甘い言葉に騙されました。
手口の特徴
- 「今しかないチャンス」という煽り
- 成功者の豪華な生活をアピール
- 友人や知人を巻き込むシステム
- 海外の会社で追跡困難
被害と結果
頑張って集めた4000万円が全て持ち逃げされました。 海外の会社だったため、追跡も返金請求も不可能でした。 20歳でこの借金を背負い、絶望的な状況に陥りました。
3. 決定的な詐欺:キッチンカー投資(23-24歳)
詐欺師:吉尾との出会い
23歳の4月、コールセンターの役員として働いていた私に、 社長の吉尾から「新しい事業を手伝ってくれ」と持ちかけられました。
投資内容
キッチンカー土地投資詐欺
コロナ禍で苦しむ飲食店がキッチンカーを出店できるよう、 土地代金を集める投資という触れ込みでした。社会貢献にもなるという言葉に心を動かされました。
詐欺の手口
- 信頼関係の構築
                                コールセンターでお世話になっていた関係性を利用 
- 社会貢献という大義名分
                                コロナ禍の飲食店を救うという美談 
- 実績の偽装
                                架空の成功事例を提示 
- 1年間の時間稼ぎ
                                定期的な報告で安心させながら資金を集め続ける 
衝撃の真実
1年後、集めた5億円は全て吉尾が別のことに使っていたことが判明。 現実を受け入れるのに何ヶ月もかかりました。 さらに最悪なことに、この後ヤクザに追われることになります。
4. 追い打ち:共同経営詐欺(24歳)
救世主の登場
6億円の返済のため、すぐに利益の出る事業を立ち上げる必要がありました。 そんな時、20歳からお世話になっている先輩が「一緒に事業をしよう」と言ってくれました。
フィリピン時計屋詐欺
事業内容
- フィリピンで高級時計の売買事業
- セレブ層への販売で高利益
- 委託販売で在庫リスクなし
- すぐに始められる準備完了済み
信じられない裏切り
周りから集めた4000万円を全額投資。しかし3ヶ月後、先輩と連絡が取れなくなりました。 5年間一緒に仕事をしてきて信用していた人からの裏切りは、精神的に最もきつい出来事でした。
海外詐欺の問題点
先輩はフィリピンにいるため、日本の警察は動けません。 海外での詐欺は泣き寝入りするしかない状況です。
5. 詐欺師の手口パターン
共通する詐欺の特徴
1. 信頼関係の悪用
- 既存の人間関係を利用
- 恩や義理を感じさせる
- 共通の知人を介して接近
2. 時間的プレッシャー
- 「今だけ」「限定」の煽り
- 決断を急がせる
- 考える時間を与えない
3. 高額リターンの約束
- 異常に高い利回り
- リスクの過小評価
- 成功事例の誇張
4. 複雑な仕組み
- 理解しにくいビジネスモデル
- 海外絡みで追跡困難
- 法的グレーゾーン
詐欺師の心理操作テクニック
- 最初は小さな成功体験
                                少額の配当や返金で信用させる 
- 被害者を共犯者に
                                他の人を勧誘させることで逃げにくくする 
- 孤立化
                                「他の人には内緒」「特別なあなただけ」 
- 段階的な要求
                                徐々に金額を増やしていく 
6. 詐欺を見抜く方法
危険信号チェックリスト
確認すべきポイント
- 会社の実態調査
                                - 法人登記の確認
- 実際のオフィス訪問
- 従業員の存在確認
 
- 契約内容の精査
                                - 弁護士によるチェック
- リスクの明記確認
- 解約条件の確認
 
- 第三者の意見
                                - 利害関係のない専門家に相談
- 複数の意見を聞く
- 冷却期間を設ける
 
7. 詐欺被害後の対処法
即座に行うべきこと
- 証拠の保全
                                メール、LINE、録音、振込明細など全て保存 
- 警察への被害届
                                期待は薄いが記録として重要 
- 弁護士への相談
                                費用対効果を慎重に検討 
- 被害の拡大防止
                                追加投資の停止、他の被害者への警告 
精神的ケア
詐欺被害は金銭的損失だけでなく、精神的ダメージも大きいです。
- 自分を責めすぎない
- 信頼できる人に相談する
- 必要なら専門家のカウンセリング
- 前を向いて再建に集中
経済的再建
私の再建方法
- 現実を受け入れる
                                    6億円の借金という現実と向き合う 
- 収入源の確保
                                    サラリーマンでは返せないので起業 
- 固定費の管理
                                    月1200万円の固定費をやりくり 
- 仲間を集める
                                    現在30人の従業員と共に再建中 
最後に:同じ被害者へのメッセージ
詐欺に遭うと、お金だけでなく人間不信にも陥ります。 「なぜ自分が」「どうして気づけなかった」と自問自答の日々。 でも、詐欺師が悪いのであって、あなたは悪くありません。
私は6億円の詐欺被害から立ち直りつつあります。 完済はまだ遠いですが、会社を経営し、従業員を雇い、 少しずつ前に進んでいます。
詐欺に遭っても人生は終わりません。 むしろ、この経験を糧に、より強く賢くなれます。 同じ目に遭わないよう、そして同じ苦しみを持つ人の助けになれるよう、 この記事を書きました。
